エレクトリックギターは、現代のポピュラーミュージックに欠かせない楽器です。エレキギターとも言います。日本に導入された直後は電気ギターなどと呼ばれたこともありますが、今ではそのような呼び方はめったにしません。
エレキギターの由来
エレクトリックギターは、アコースティックギターの生音の音量の小ささを補うためにそれにピックアップ(小さなマイク)を取り付けたのが最初です。それにより、広い会場や、騒がしいライブハウスのようなところでも演奏できるようになったほか、管楽器などの音量の大きい楽器とのアンサンブルも可能になったという点で画期的でした。
最初のエレクトリックギターは単純に、ボディーが空洞になったアコースティックギターにピックアップを付けただけのもので、ギターの音量を大きくするだけが目的でした。しかし、ほどなく音量だけでなく、アコースティックとは違った音色を出せるというメリットが着目されるようになり、ボリュームだけでなくトーンコントロールもできるようになったり、ピックアップを複数使い分ける、あるいはそれらをミックスすることで、用途に合わせて多彩な音色を表現できるようになり可能性が広がりました。
エレキギターの構造
ボディの構造も、フルアコースティック(フルアコ)というアコースティックギターの発展形としてボディが空洞なものの他に、より大音量時にハウリングを防ぐべく空洞を持たないボディのソリッドタイプのエレキギターが生まれました。その中間のセミアコースティック(セミアコ)もあります。
さらに、アンプとの組み合わせは音色にさらなる変化を生み、本来なら避けるべき現象だった音の歪みをあえて作り出すことでロックに欠かせないエレクトリックギターの不動の地位が確立されました。エレクトリックギターの最大の強みは、音を電気信号として出力するので、アンプやエフェクターの組み合わせによって無限の可能性が作れること。かつ、アコースティックギターゆずりの演奏者の指の動き、テクニックによって感情表現もまた無限大なことでしょう。
エレクトリックギターの出現当初は、やかましい楽器、粗削りな楽器といった印象から使用はロックや一部ジャズに偏っていましたが、今はあらゆるジャンルの音楽に使われています。
一般的にはフルアコースティックの丸みのある音は、ジャズや、ゆったりとした音楽に使用され、ソリッドギターののびやかでワイルドな音はロック系に使用されることが多いです。エレクトリックギターの出現が、ポピュラー音楽シーンを変えたと言ったときに誰からも異論はないくらいに現在の音楽シーンに浸透しています。
エレクトリックギター一覧
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