スティール・ギター
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ギター奏法の一つとしてよく知られているものに、スライド奏法があります。これは通常、左手でフレットの上の弦を押さえるものですが、左手の指にボトルネックをはめてスライドさせ、独特の音色を奏でる奏法です。
スライド奏法について
スライド奏法は通常のギターと同じように、ボディを抱きかかえるように弾くのですが、それを膝の上に乗せ、水平に運指を運ぶものがスティール・ギターの原型です。分かり易く言うと、日本のお琴の奏法に似ているとでもいいましょうか。この段階では普通のアコースティクギターや、リゾネートギター(ドブロギター)が用いられていました。
ここから改良が加えられ、スティール・ギターはピックアップを搭載し、アンプにも通せるエレキ型のものが開発されていきましたが、膝の上に乗せる小型のものをラップスティール・ギター、足で音程を調節させるペダルを加えた大型のものをペダルスティール・ギターと呼びます。
スティール・ギターには6弦、8弦、10弦、12弦のものもあり、奏者によってチューニングもさまざまに用います。さらにネックが二本のものも存在します。また最近では、スピーカー内蔵型の手軽に楽しむことができる小型スティール・ギターも販売されています。
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ハワイアンで良く用いるギター
スティール・ギターを用いる音楽ジャンルとしては、ハワイアンを思い出す人もいるかもしれません。日本でも60年代にハワイアンの要素を取り入れたムード歌謡が流行したためハワイアンというとウクレレと同じようにスティール・ギター、またその音色をイメージする人もいると思います。
一方でスティール・ギターは、カントリーやフォークなどでも多用されます。その場合のスティール・ギターはペダルスティール・ギターが主なもので、スライド奏法とボリュームペダルを使ったギターから生まれる音色は独特の良さがあります。例えるなら、土の香りが漂ってくるというような温もりを感じることのできる音です。
日本では70年代からフォーク系の人たちが多く、このペダルスティール・ギターを用いてきました。70年代に活躍したフォークシンガーの一人に、高田渡がいますが、現在その息子、高田蓮は第一線で活躍するペダルスティール・ギター奏者として有名です。
ここ数年、アコースティクな感じを全面に押し出したアルバムを発表し続けている細野晴臣のバックにも彼は参加していて、アルバムだけではなしにライブでも数々のペダルスティール・ギターの名演を聞くことができます。
以上、スティール・ギターの成立、構造、用いられるジャンルなどを紹介しましたが、一度そのあまく、それでいて飾らない音色を聞いて、体験してみてはいかがでしょうか。
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